前回、1999年に刊行したピーター・メイル著「南仏プロヴァンスの昼下り」を紹介しましたが、今回2018年1月に発表された「南仏プロヴァンスの25年 あのころと今」を読みました。 リュベロンに住むきっかけになったエピソードから始まり、最近のリュベロンの町…
新型コロナウィルスの影響で、急激に仕事が減った私です。フリーランスだから収入も激減・・・。ですが、今までオーバーワークだったので、少し休業でもしたいと思っていたほどだったので、私にとっては思いがけないギフトをいただいた感じでもあります。 コ…
以前も、内田洋子さんが執筆されたイタリアの小さなモンテレッジョという本の行商の村について、このブログを書いていますが、今回「もうひとつのモンテレッジョの物語」が昨年のクリスマスに発刊されました。 本の装丁がとても素敵です。帯の写真と本表紙の…
先日から公開が始まった映画「Red」の原作本を読みました。 先々週のNHKのアサイチでは、作者の島本理生さんと今回の映画で監督をしている三島有紀子さんが出演しており、映画と小説では結末が違うということを話しており、その結末が島本さんはとても良かっ…
すっかりご無沙汰しており、すみません・・・ ここにきて新型コロナウィルス(COVID-19)の影響がじわりと来ています。私が旅行業界に入ったのが2000年でしたので、その間にはいろいろなことがありました。2001年のアメリカの同時多発テロ、SARS、ユーロの暴騰…
川上未映子さんが先日NHKの朝イチに出ていましたが、ちょうど「夏物語」を読んでいました。 主人公夏目夏子の出身地である大阪。姉の巻子と孫娘で、夏子の姪の緑子は大阪に(「笑橋」という地名で)住んでいるという設定です。 冒頭では、ある夏に巻子と小学…
先日新聞にシャンゼリゼ通りのライトアップが始まったとありましたが、気が付けば、もうアドベントシーズンに入っていますね。 11月1日から公開した映画「マチネの終わりに」を早々に見に行っていたのに、書くのがだいぶ遅くなってしまいました。 単行本で平…
前回の第64号に引きつづき、サンチャゴ・デ・コンポステーラへの巡礼の旅行記を読みました。今回は、渡辺孝さんの「スペイン巡礼 緑の大地を歩く」という本です。 前回の「人生に疲れたらスペイン巡礼 飲み、食べ、歩く800キロの旅」と同じくサン・ジャン…
まずはじめに、すっかりご無沙汰しており、失礼いたしました。 サマーヴァケーションどころでなく、その前からだいぶ更新を怠っていました。 公私ともに忙しかったといえば、それまでですが、特に私事の雑多なことが多かった夏でした。 やっと9月に入り、台…
エレナフェッランテの待望の第3巻が発売になり、楽しみにしていたのですが、やっと読みました。 あらすじを少し・・・ 第2巻のリラの夫婦生活の破綻、イスキア島でのニーノとの蜜月の末に、リラがニーノには秘密で出産した息子。リラとその息子の庇護を買っ…
フィンエアーの機内で暇つぶしに、映画「マリーゴールド・ホテル 幸せへの第二章 」を見て、とてもこの映画を気に入って、帰国してから、第1作目の「マリーゴールド・ホテルで会いましょう」を急いで見ました。その後、本でも読んでみたいと、同名(原題「TH…
明日から未曽有のG.W.10連休!恐ろしい・・・! これから旅に出るお客様を抱える身としては、日本からドキドキはらはらの連休です。みんな揃って10連休って、生まれて初めての出来事ですしね。ヨーロッパを担当する身としては、24時間体制になると覚悟の上で…
2017年に発行された内田洋子さんの「ボローニャの吐息」は、ジャケ買いならぬ表紙買い&タイトル買いしてしまった本である。 タイトルは、ボローニャ?と思い、よく見ると表紙はボローニャの屋根付きアーケード「ポルティコ」と煉瓦の聖堂の夜の様子を撮影し…
2018年11月日本で翻訳されたリビア人の作家ヒシャール・マタール著の「帰還」を読んだ。近い過去で、問題が解決していないことにやるせない気持ちになった。 著者は1970年ニューヨーク生まれである。両親はリビア人で、著者は父の赴任先で生まれた。幼少期を…
原田マハさんの「常設展示室」を友人から借りた時に、表紙の絵を見て、「あっ、この配置、見たことある」と思わず言ってしまいました。 この本の装丁は、オランダのハーグにあるマウリッツハイツ美術館の展示室の写真です。フェルメールの「デルフトの眺望」…
いまちょうど、ブダペストに行くお客様への案内を考えていた。 前号のプラハでも書いたように、中欧の旅の1つとしてハンガリーのブダペストには、以前はよく行った。ドナウ川をはさんで、西側のブダ地区と東側のペシュト地区が一緒になってブダペシュト。 ド…
先週の米原万里さんが子供時代に住んでいたプラハについて書きましたが、以前夢中になって読んだ春江一也さんの本を思い出しました。 三部作で、『プラハの春』『ベルリンの秋』『ウィーンの冬』。 最初の2作は、立て続けに夢中で読んで、3作目は発売になる…
昔、私が添乗員をしていたころ。プラハと一緒にベルリン、ドレスデンやブダペストと合わせて行くツアーが多く、新しい国に入るときには、その国の歴史の概要を案内していた。 歴史といっても、それぞれに長い歴史がある国で、とても全部は話せないので、チェ…
本年もよろしくお願いいたします。 昨年末に母が急逝し、ほぼ何も考えることができずに日々が流れていきました。 新年になり少しずつですが、自分自身で日常を取り戻していこうと思い始めた今日この頃です。 さて、今年1冊目の本は、すでに12月に入ってから…
エレナ・フェッランテ著のナポリの物語シリーズの第2巻の『新しい名字』(原題 Storia del nuovo cognome)を読みました。 待望の第2巻です。イタリアでは2012年に発刊されていたようですが、日本では今年2018年5月に発刊されました。私はうっかりリサーチ…
片岡義男さんの「珈琲が呼ぶ」で、私にとっては、懐かしの神保町の「ミロンガ」と「ラドリオ」が出てきました。 大変勝手ながら私と神保町について。 神保町という町について、初めて他人から熱く語られたのは、埼玉の県立高校に通っていた高校生の時。その…
2018年5月に発刊された乃南アサさんの「六月の雪」。 台湾の台南を舞台にしている。 主人公杉山未來は、祖母と二人で東京で暮らしている。両親は仕事の関係で、福岡で暮らしている。 未來は、アニメの声優を目指していたが諦めて、派遣社員で働いていた。派…
2015年に芥川賞を又吉さんが受賞した時に、直木賞を受賞した東山彰良さん。 彼のルーツである台湾を舞台にした「流」。 その頃、お気に入りだったBS日テレの「久米書店」に東山さんが登場されていたので、この本を読んだのでした。 長期にわたり戒厳令が続く…
以前、このブログの第22号で、内田洋子さんの「十二章のイタリア」の中で、特に印象に残った一章として、「本から本へ」というタイトルの章を取り上げました。 umemedaka-style.hatenadiary.jp その本の行商の村モンテレッジォに関わる話が、今年2018年4月に…
久しぶりに、衝撃の内容とストーリーテリングの素晴らしさに感心した1冊でした。 タチアナ・ド・ロネ著「サラの鍵」。 2010年に日本で発行された時点で読もうと思いながらも、すっかり忘れて数年が経過していました。友人が読んだと教えてくれたことで思い出…
小川洋子さんの書いた「ミーナの行進」を読みました。 主人公朋子が、伯母家族の住む芦屋の家に、小学校から中学校へ上がる1年間過ごした様子が描かれています。従妹のミーナは、体が弱く、色の白い美少女。彼女とも打ち解けて過ごす様子がかかれています。 …
長くお休みしており、失礼しました。 サマーヴァケーションが終わり、ほっと秋を楽しもうとしたところに、台風の影響による関空閉鎖。お客様が搭乗するはずの飛行機が次々と欠航⇒代替便にヤキモキ・・・、もう疲れました。そして、今週やっと落ち着いて、本…
早めにご連絡すればよかったのですが・・・(だらしなくて、すみません)。 仕事柄、夏場はお客様のサマーヴァケーションをサポートすべく、猛烈な忙しさのため、 お休みさせていただいています。 9月中盤以降から再開できる見込みです。 皆様もよいサマーヴ…
「彼女の書く文章がリアルタイムで読みたかった」と私が心から思う「彼女」というのは、須賀敦子さんのことである。 この『須賀敦子のローマ』は、須賀さんとも親交のあった大竹昭子さんが、須賀さんの書いたローマについての文章と、その場所を写真におさめ…
旅に出る度に、キッチングッズを記念に買ってきていた。 2001年のパリでは、ル・クルーズの青の琺瑯鍋、グアムのKマートではマーサスチュワートのキッチングッズ、北京ではお茶のポットに、いかにも普通で中国っぽいスープボールとレンゲ、ソウルではチゲ鍋…