COVID-19で、イタリアがはじめにロックダウンしたのが、2020年3月9日。
ヴェネチアに暮らすヴァレンティーナさんとジュリさんはルームメイト。外出できなくなってしまったロックダウン下での自宅での長い時間を前に、昔の人はペストのときにどう過ごしていたのか、古典であるボッカッチョの「DECAMERON」を読んでみようということになりました。
そして、早速本島のベルトーニ書店に出向くと、希望していたとおりの装丁の美しい本を店主のアルベルトさんが出してくれました。赤い表紙に金色の刻印がされた大判で、4巻からなる「DECAMERON」でした。
そこから、このドキュメンタリーが始まり、イタリア各地の若者たちがロックダウン下の日々の様子を文章にしており、日記のように3月10日~5月17日まで続きます。
私は、おとといの3月10日から毎日1年前の同じ月日の文章を読むことに決めました。私にとっての「デカメロン2021」ですね。
こちらの本ですが、私はクラウドファンディングで昨年購入しました。Instagramにあげましたが、本以外にトートバッグなどもいただきました。
私なりに、この1年の自分を振り返りたいです。私の1年前のコロナに対する将来の見通しが、浅はかだったのか。こんな風にして、コロナ禍の生活が始まっていったことを覚えておきたいのです。
また、今の自分を来年の私が振り返るのかもしれません。
でも、この2人がこのインターネットでなんでも情報が得られる時代に、古典の本に目をつけたことって、素敵だと思いませんか?
デカメロン2020 / イタリアの若者たち ; 内田洋子企画・訳
東京 : 方丈社 , 2020
256p