「モンテ・クリスト伯」の第2巻では、主人公ダンテスが牢獄の島シャトー・ディフで出会ったファリア神父から教養とともに、彼の仕えていたスパーダ家の財宝が”モンテ・クリスト島”に隠されていることを教授されます。
そして、彼は島を脱出して、その”モンテ・クリスト島”へ向かい、その財宝を見つけます。そして、この”モンテ・クリスト島”は実在する島です。
イタリア本土とコルシカ島の間にあり、エルバ島から真南に40kmほどの場所にあります。イタリアに所属する島です。
この物語でも無人島で、たくさんの羊が住むと書いてありますが、自然保護区でガイド付きで予約がないと上陸できないというようなことが書いてありました。
スパーダ家の財宝。
実際に現在も、スパーダ伯爵家の館がローマに残っており、スパーダ美術館(The Galleria Spada)として公開されています。16~17世紀にかけて造られた美しいバロックスタイル宮殿です。ベルニーニのライバルだったボッロミーニが作った遠近法の回廊もコレクションとともに見所です。
どちらも実在する物が出てくるので、ただのフィクションというよりも奥が深く感じられ、読者の興味をなおそそる効果があるようです。
モンテ・クリスト伯 / アレクサンドル・デュマ著 ; 山内 義雄訳
東京:岩波書店 , 1956.2
433p , 15cm
赤533-2