新型コロナウィルスの影響で、旅に出たくても出れないという状況の方は多いのではないでしょうか。フィレンツェもTwitterなどにアップされる動画をみるといま静けさの中にあるようです。
仕事柄、時間があるときには、旅番組はもちろん、旅のガイドブックや雑誌は一通りチェックしています。綺麗な写真やイラストが入っていると、仕事を忘れて行きたくなります。
イカロス出版のA5版サイズの旅のヒントBOOK・トラベルエッセイシリーズは、写真も綺麗ですし、現地在住の方が文章を書かれていて、なかなか行きづらい小さな街のことが書かれているのでチェックしています。
今回、奥村千穂著「美しいフィレンツェとトスカーナの小さな街へ」を読んだのですが、写真もさることながら、読み物としても面白く、また観光客だけが行くようなところでなく地元の人に愛される店が多く、とても気に入って読みました。
この手のエッセイ&ガイドは、写真が綺麗でも意外と情報量が少なく、小さな街はとても素敵なのに肝心の行き方があまり詳しく書かれてないということが多いのです。私は仕事柄、そこら辺に特に目が行ってしまうのですが、この本は○○社のバスで、〇番の○○行きのバスで所要〇分、下車のバス停の名前は○○と、とても詳しく書いてあり脱帽します。地図でフィレンツェのおすすめの散策コースがいくつか示されていますがとても見やすいです。
フィレンツェからD.O.C.G.ワインとして知られるキャンティの産地であるキャンティの街と言われても、どこに行っていいかわかりずらいものですが、キャンティ街道(SR222)のフィレンツェから見ると一番手前にある町グレーヴェ・イン・キャンティ(Greve in Chianti)はフィレンツェS.M.N駅の近くからバスが出ており1時間で行けることも詳しく書かれています。
それがまたこの街が素敵なこと。ポルティコ(屋根付きアーケード)になっていて、手仕事の雑貨店等を紹介していますが、今すぐにでも行きたくなります。
この本を読みながら眠りについたせいか、今朝はとてもリアルな夢を見ました。
古い建物を改装して作られたホテルに私がいて、窓が大きくテラコッタの床と真ん中に大きなダブルベッド、部屋の内装はシックだけど無機質でなくベージュと茶とオレンジが配色された暖かくクラシカルな雰囲気の部屋で、ベランダから外に出て、ぐるっと回り階段を上がると反対側サイド出られるルーフトップテラスがあり、テラスに立つと目の前に大きな広場と大聖堂(Duomo)。大聖堂のある広場に面するとてもいいロケーションのホテルだとわかります。でもその大聖堂が大規模修復中でファサードはカバーがされて工事中。少し残念に思う夢でした。
フィレンツェの街とは違う、ミラノのようでもあり別の街のようでもありましたが、とてもリアルな夢でした。
夢でも旅ができるんだと妙に感じてしまいました。
東京 : イカロス出版 , 2018
172p ; 21㎝